野菜のお値段の話
こんにちは調整部です。もう年末ですね。私だけかもしれませんが年々12月に年末感がなくなって来ていますね。
思い返せば子どもの頃はこの時期と言えば冬休み。ほとんど何も覚えていないですが、それでも年末感のようなものを感じていた気がします。
タイトルを野菜のお値段としたのですが、ものにはよりますが、今現在野菜の値段ってお手頃な価格と思いませんでしょうか。例えば白菜、キャベツ、小松菜だとか。
思い返せば昨年の今の時期、キャベツが1玉1000円という異常な値段で売られていたことは記憶に新しいとは思いますが、昨年と打って変わって今年はどうかと言われるとニュースにすらなっていませんよね。どちらかというと安いです。
では野菜の値段ってどう決まるのか。単純なお話ではありますが、需要と供給のバランスで決まります。もっと簡単に言うと豊作であれば安く、不作であれば高くなる。
消費者目線で考えると豊作で安いが一番嬉しいことかもしれませんが、生産者目線で考えると手放しで喜べることではなかったりします。
ここで思うのが、安くても沢山売れば結果的には儲かるんじゃね?と思うかもしれません。でも実際はそうでもなかったりします。
これもよく考えてみれば当たり前のことではありますが、野菜を育てるには色々なお金、所謂経費というのがかかります。種苗代、燃料費、輸送費、肥料代、人件費、税金、光熱費などなど。
山口農園に目線を戻して考えても、まず生産部が種を蒔いて栽培の管理をします。その後収穫できるようになれば収穫部が収穫します。次に調整作業。ただ収穫された野菜を袋詰めしているわけではなくここで商品として出荷するために不要な葉、異物などを取り除く作業があります。最後に箱詰めをして出荷業者に引き渡して完了。ここまでに4工程の作業が絶対に必要で最低でもそれに対応する人手が1人ずつ必要になります。所謂人件費という部分をピックアップしてもこれだけの人手がかかります。
そう。農業って意外とめっちゃお金かかります。種を土に蒔いて収穫するだけではありません。一つの野菜が出来上がるまでに多くの時間、費用が掛かります。それも絶対に収穫できる保証もない。仮に上手く栽培できたとしても需要がなければ売れない。そして豊作で供給が沢山あれば高く売れない。まあまあ厳しい世界です。ギャンブルかな?
この需給のバランスを読むのが非常に難しいのが農業です。上述にあげたようにキャベツも去年高かったから今年沢山作ろう!って思って栽培して、いざ今年豊作でも、今年の値段を考えると高く売れません。そもそも昨年の様に不作で値段が上がるということは供給する’もの’の絶対量少ないため、出荷した農家が必ず儲かっているわけではありません。そもそも売るものがないので。
ここ数年の傾向として11月~12月の初旬まで気温が安定していて、秋冬野菜というのが栽培しやすい気候だと感じています。今年は雨が比較的少なく気温も生育に丁度よく全国的に沢山野菜はできているようです。こうなるとやっぱり値崩れが発生してべらぼうに安い値段で野菜が売られます。
市場原理といえばそれまでなのですが、もうちょっとどうにかならないもんかなぁーと思うこの頃です。具体的にどうすればいいとかアイデアがあるわけではありませんが…




